モバイルGmailが開始され、全てがGmailで完結する件
とうとう来た!!!
グーグルが提供しているメールサービス「Gmail」日本語版が携帯電話に対応した。NTTドコモ、au、ソフトバンクモバイルの3キャリアに対応する。
サービス名は「モバイルGmail」。約2.8GBの容量や検索機能、スレッド表示など、PC版Gmailの機能をほぼすべて携帯電話から利用できる。PC版との同期も自動で行われるため、モバイルGmailで読んだメールはPCでも既読扱いになり、スターなどの表示も同様に反映される。
モバイルGmailで利用できない機能は、メールアカウントの作成とラベルの貼り付けのみだ。
画像やPDF、MS Word文書などの添付ファイルの表示にも対応している。PDFやWordファイル場合は、テキストに自動変換して表示する。画像については、表示できるファイルの大きさに制限がある。また、メール本文に記載されたURLをクリックすると、携帯電話で見やすい形に変換して表示する。
先日も「そして僕はメールソフトから解放された!!!」というエントリーでGmailの便利さを紹介したけれど、まさかこんなに早く日本の3大ケータイキャリア(docomo、au、Softbank)にGmailが対応するとは思っていなかった。
モバイルGmail独自の機能として、オートログイン機能を備える。ドコモの場合、携帯電話端末のUTN(端末固有情報)を送信すると、ログアウトをしない限り次から自動的にログインする。au、ソフトバンクモバイルの場合には「次回から入力を省略」という項目にチェックを入れた上でログインすると、次回からID・パスワードの入力を省略できる。
メールの作成の際にも携帯電話ユーザーの利便性を考慮しており、「よく使う連絡先一覧」から選ぶだけで宛先を設定できる。連絡先は自動的に更新されるため、ユーザーは自分でアドレス帳を管理する必要がない。
先行してauの一部端末のみが対応していたモバイルGmailで、たまたま僕のケータイも対応していたので以前から時々使っていたのだが、オートログイン機能は非常に便利だと感じた。またPC版Gmailと同じように返信すれば相手先アドレスが勝手にアドレス帳に保存されるのもケータイユーザーなら便利な機能だろう。
それなら「Yahoo!メール」もネットさえ繋がる環境であればどこからでも、それこそケータイからでも読み書き出来るよ。と思われる方がいるかもしれないが、そう言う人にこそPC版であれケータイ版であれGmailを使って頂きたい。
使ってみれば分かるよ、Gmailの便利さは。
PC版でAjaxの軽快さを味わえば、他のwebメールは遅いと感じるはずだ。MicrosoftのLive Hotmailはここ1年でAjaxを採用はしたけれどまだ動きに軽快さはない。
Yahoo!メールの方が操作性はOutlookやOutlookExpressに近い(フォルダ管理)ので安心感はあるかもしれないが、今以上webが日常と密接に親和した生活になると、ますます大量にやりとりされるメールの中にあなたが必要な情報が埋もれてしまうかもしれない。
デスクトップ検索でもブログでも何でもそうだが、毎年膨大に増え続けて行く大量のデータをフォルダに入れて管理するのはもう限界が近づいている。
1年半ほど前にも以前のブログに書いたけれど(「いよいよブログもタグ応用時代が到来!!」)、大容量の情報に対してはフォルダ管理よりもタグ付けの方が明らかに理にかなっているはずだ。
残念ながらモバイルGmailではタグ付け機能は使えないが、PC版Gmailと同期しているのでメインで管理するのはPCからで十分だろう。
そして僕がモバイルGmailの開始によって「全てのメールがGmailで完結する」と思うのは、ケータイメールもケータイキャリア側で割り当てられたメールアドレスを使用するのではなくGmailを使うことによって、モバイルナンバーポータビリティ(MNP)での一番の欠点であるケータイのメールアドレスが変わってしまうデメリットを克服出来るのではないかと言うことだ。
携帯番号は変わらず、メールアドレスさえもGmailのまま変わらなければ、アドレスが変わることで躊躇していた人も自由にキャリア間を移動できるのではないだろうか?*1
最後に、いつもRSSで購読している小飼弾さんのブログ「404 Blog Not Found」で非常に興味深いエントリーが昨日UPされたので以下に引用文を紹介して本日の記事は締めくくる。
Gmailの何がすごかったかといえば、Webメールに懐疑的だったギーク達が、雪崩を打って使うようになったことだ。SPAMともほとんど無縁。文字コードは適切に処理され、全文検索もあっという魔。Googleは何をすればGeekたちに訴えるかを完璧に把握していたのだ。
対するYahoo Mailはどうだろうか。
悲惨の一言である。確かにSPAM対策は非常に進んだ。SPFやdomainkeyといったSPAM対策においては、Gmailと遜色ないようだ。しかし@yahoo.comはSPAMの発信元として、文字通り死霊と化して久しい。本entryを書くにあたって改めて使ってみたのだが、私のSPAM フィルターに見事に引っかかった。今更SPAMフィルターのアレルギー治療をするのは私としてはごめんである。
機能面もいただけない。特にリッチテキストとプレインテキストを全体の設定でしか出来ないことと、文字コードの設定がなっていないことは、Geek たちに「Yahoo Mailだけは使うな」と言っているに等しい。しかも配送が鬼のように遅い。domainkeyに対応していないと特にそうだ。ヤフーの方もこれは同様で、配送の遅れこそないものの、文字コードはiso-2022-jp決め打ちで、iso-2022-jpに対応していないUnicodeの文字列をペーストすると見事に文字化けだらけのmailが送られる。
はっきり言おう。Yahoo!本体はとにかく、Yahoo Mailは死んだと。いくら容量を増やしても無駄である。というかきちんと死んだものとして成仏させた上で、ymail.comでも yahoomail.comでも何でもいいから、新規ドメインで再スタートを切るべきだ。
このmailがらみのGoogleとのあまりの違いは、Yahoo!の戦略のどこが間違っているのかを如実に示している。
Yahoo!は、Geeksを顧みていないのだ。
関連リンク
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*1:とは言っても僕は愛着を持ってしまうタイプなのできっと移動はしないだろうが。