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スティーブ・ジョブスの神がかりな技でAppleがますます音楽業界のデファクトスタンダートと化す件

2か月前にDRM不要論で世界中を揺るがした米AppleCEO スティーブ・ジョブスが早くもやってくれた。

その前に軽くDRMについておさらい。

デジタルデータとして表現されたコンテンツの著作権を保護し、その利用や複製を制御・制限する技術の総称。音声・映像ファイルにかけられる複製の制限技術などが有名だが、広義には画像ファイルの電子透かしなどもDRMに含まれる。

デジタル化された音楽などの著作物は何度コピーしても、どんな遠距離を送受信しても品質が劣化しないため、インターネットの普及やパソコンの高速・大容量化にともなって、著作者の許諾を得ない違法な配布・交換などが増えている。これに対抗するため、コンテンツの流通・再生に制限を加えるDRM技術が注目を集めている。

DRMとは 【デジタル著作権管理】 (Digital Rights Management) - 意味・解説 : IT用語辞典 e-Words

具体例を挙げると、いわゆるiTunes Storeで買った楽曲はiPodでしか再生できない!と北欧辺りが叫んでるあの技術だ。

僕はジャケット至上主義に近いものがあるのでダウンロード販売はほとんど利用しない。99%がCDからiTunesへのインポートだ。ので、こと音楽に関してはDRMとは無関係風ではある。
ただしMMSプロトコルのストリーミング配信の動画(例えるならYahoo!動画)などはローカルに保存してDRMを解除することが多々ある。いやかんなりグレーだけど。
調べてないから知らないけれど、WMV形式が解除出来るんだから、きっとiTunes Storeで販売されてるDRM付き楽曲も解除できるんだろう。いやこれもグレーだけど。

でもどうやらその必要もなくなるようだ。

EMIグループはDRMフリーの高音質ダウンロード販売サービスを発表しました。プレスリリース / イベントの音声ウェブキャストはリンク先から。

新サービスの内容は:

  • EMIの保有する全楽曲が提供される。
  • DRMフリー、かつ高音質ファイル。
  • 完全な互換性のため各種ファイル形式・ビットレートを用意。
  • DRMフリーの高音質版は「プレミアム」ダウンロード。DRMつき通常音質のファイルと同時に提供される。
  • サービス開始は5月
  • iTunesはEMIのプレミアムDRMフリー楽曲を扱う最初のオンラインストアとなる。
  • iTunes Storeでは、ビットレート二倍(256Kbps)&DRMなしのAACファイルを一曲$1.29で提供。
  • アルバムは価格そのまま、高音質&DRMフリー。
  • すでにEMIの楽曲を購入している場合は、1トラックにつき$0.30で高音質&DRMフリー版にアップグレードが可能。
  • 今後iTunes Store以外のオンラインストアからも別フォーマットで同様のサービスが発表される(mp3, WMAなど)。
  • EMIアーティストの音楽ビデオもDRMフリーで提供。
  • EMIが完全にDRMを使わないわけではなく、定額制サービスや超流通(コピー自由で再生課金)、期間限定サービス(たとえば広告制)などではそれぞれに適したDRMを使用する。

ジョブズとEMI、ビットレート2倍&DRMフリーダウンロードサービスを発表 - Engadget Japanese

いや、これ本当スゴイ事なんだから!!!
電話を再発明するというスタンスで発表したiPhoneももちろん歴史的だけれど、僕は今回の出来事の方が歴史的に重要だと思うぞ!!!
これで世界中の音楽界の勢力図が塗りかえられる可能性が現実味を帯びて来た訳だ。英Appleレコードと和解したとかのレベルじゃないって!!!
もちろんDRMフリー導入を決定したEMIにも拍手だけれど。

引用先のEngadget Japanesにスティーブ・ジョブスの一問一答が掲載されてるから要必読。
『われわれは「消費者を信用する」立場をとる。一部には残念な行為もあるだろう。われわれの狙いは最善の音楽体験を提供することで販売を伸ばすこと。』
もうこの一文だけでも、日本の謀レコード会社の人間に読ませたい(笑)。


もちろんこれ程の大きな動きの前提には「iPodiTunesiTunes Store」の圧倒的シェアがある訳だし、実質「値上げ」というしたたかな公算もあるのだろうが。。。
いくらダウンロード販売で著作権保護を導入しようが、CDからDRMフリーで大量に楽曲をインポート出来る以上、結局違法性を問われる楽曲はP2Pでいとも簡単にネット上で共有出来る訳であって、やはりジョブスがスゴイと僕が思うところはAppleiTunes Storeで使っているDRM技術のライセンスを他社に提供して他社プレイヤー/他社音楽配信サービスで互換性を持たせたApple包囲網で囲い込もうとするのではなく、最先端技術を使わず根本的で原始的な部分を解放することでさらにシェアを拡大できる強さを身につけているところだ。
その圧倒的強さってのも元はきっと、ジョブスが対マイクロソフトで嫌と言うほど味わい苦しんで得たものなんだろうな。


いやはや本当Appleって会社は、スティーブ・ジョブスって人物は革新的だ。